栃木県宇都宮市の空間プロデューサーの日々報告
学生と若手社会人が「働いてみたい理想のオフィス」を選ぶ
MYCOMオフィスアワード2006の表彰式に行ってきました。
もちろん只の傍聴人として。
OPEN-Aの馬場正尊氏と建築家の手塚貴晴氏のトークがあり、
馬場氏は「都市はどこでもオフィス」という、
確か彼が学生時代から提唱している考えの自らの実例を発表。
馬場正尊氏コメント
http://biz.mycom.co.jp/life/MOA/comm5.html
手塚氏は新作の「ふじようちえん」を通し、
用途のはっきりしない場の効用について話してました。
写真は、オフィスアワード2006のNo.1とNo.2
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若手社員、学生の求めるオフィスとは?(アンケートより)
1)開放的な空間
全体の15%が「開放感のあるオフィス空間だから」という理由により投票しておりました。仕事上のストレスや緊張感を感じない、リラックスできるオフィス空間が求められていると考えられます。
2)アットホーム、温かみのある空間
全体の11%が「温かみのあるアットホームなオフィス空間だから」という理由により投票しておりました。社内での円滑なコミュニケーションやリラックスできる仕事空間を求めていると考えられます。
3)おしゃれな空間
全体の7%が「おしゃれなオフィス空間」という理由により投票。またこの7%のうち92%が女性の投票となっており、特に女性はプライベートのみではなく、おしゃれという要素を仕事空間にも求めていると考えられます。
ちなみに会場は、
林昌二の名作「パレスサイドビル」
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初めて中に入りました。
約40年前、東京オリンピック時期完成なんて信じられません。
オフィスは会社の社会に対する態度を表す顔であり、
スタッフが能動的に動く為の舞台であり、
顧客をもてなす部屋でもある、というのが通念。
近年では、より創造的に動けるスタッフが求められるようになってはいるが、
それを受け入れるオフィス空間がほとんど見当たらないのが現状に思えます。
スタッフ同士の雑談(実はかなり重要)を引き起こす空間さえ削られている。。。
入社する側もそれを敏感に感じるようになってきているんじゃないでしょうか。
スタッフ個々が自分で選択して、作業に/考えに集中できる空間が欠けているのに
効率良く働いてくれないってグチるのはちと酷だと思います。
ちなみにtは作業は事務所ですが、
考えを進めるのは市内のカフェを内容に応じて選択しています。
「もんもん」する空間と「カリカリ」する空間は全く別種。
MYCOMオフィスアワード2006の表彰式に行ってきました。
もちろん只の傍聴人として。
OPEN-Aの馬場正尊氏と建築家の手塚貴晴氏のトークがあり、
馬場氏は「都市はどこでもオフィス」という、
確か彼が学生時代から提唱している考えの自らの実例を発表。
馬場正尊氏コメント
http://biz.mycom.co.jp/life/MOA/comm5.html
手塚氏は新作の「ふじようちえん」を通し、
用途のはっきりしない場の効用について話してました。
写真は、オフィスアワード2006のNo.1とNo.2
若手社員、学生の求めるオフィスとは?(アンケートより)
1)開放的な空間
全体の15%が「開放感のあるオフィス空間だから」という理由により投票しておりました。仕事上のストレスや緊張感を感じない、リラックスできるオフィス空間が求められていると考えられます。
2)アットホーム、温かみのある空間
全体の11%が「温かみのあるアットホームなオフィス空間だから」という理由により投票しておりました。社内での円滑なコミュニケーションやリラックスできる仕事空間を求めていると考えられます。
3)おしゃれな空間
全体の7%が「おしゃれなオフィス空間」という理由により投票。またこの7%のうち92%が女性の投票となっており、特に女性はプライベートのみではなく、おしゃれという要素を仕事空間にも求めていると考えられます。
ちなみに会場は、
林昌二の名作「パレスサイドビル」
初めて中に入りました。
約40年前、東京オリンピック時期完成なんて信じられません。
オフィスは会社の社会に対する態度を表す顔であり、
スタッフが能動的に動く為の舞台であり、
顧客をもてなす部屋でもある、というのが通念。
近年では、より創造的に動けるスタッフが求められるようになってはいるが、
それを受け入れるオフィス空間がほとんど見当たらないのが現状に思えます。
スタッフ同士の雑談(実はかなり重要)を引き起こす空間さえ削られている。。。
入社する側もそれを敏感に感じるようになってきているんじゃないでしょうか。
スタッフ個々が自分で選択して、作業に/考えに集中できる空間が欠けているのに
効率良く働いてくれないってグチるのはちと酷だと思います。
ちなみにtは作業は事務所ですが、
考えを進めるのは市内のカフェを内容に応じて選択しています。
「もんもん」する空間と「カリカリ」する空間は全く別種。
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今年春に完成した、
表参道ヒルズに少し寄ってきました。
これは、
同潤会青山アパートを取壊した跡に
安藤忠雄の設計で出来た、商業+居住施設です。
表参道と同じ勾配で地下〜3階まで螺旋状にスロープが巡り、
そこに面して店鋪が並んでいます。
螺旋のまん中には大階段があり、
様々なイベントが行われる様です。
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で、印象。
スロープの勾配、幅、お店同士の間隔もあって、
たくさんの人が混合わずにスムーズに行き来していたこと。
スロープ途中途中にある、いい感じの凹みのベンチが
必ず使用されていたこと。
駐車ロビーに、休める場所、情報コーナーがあって、
効果的に欲しい情報が目に頭に入ってくること。
この辺がうまいなと感じました。
建物としては、大吹抜けで分かるように、
商業床、つまり「お金にならないスペース」が大きい。
にも関わらずオーナーが納得してつくったこと。
それが結果的に、公共空間を建物内にきちんと引込んで
建物内まで「街路が巡っている」。
つまりは店鋪間口が引き延ばされている。
こんな作りなら、上層階や地下階の店鋪でも
商業価値が変わらない。
賃料を下げずに貸すことができるんでしょう。
店鋪内装や建物のディテールよりも、
上記のような「大きな話」、
つまり建物のプログラムというか、コンセプトというか
それらが分かりやすいし、結果が出てるように感じました。
どこでも使える大きな話の良い例です。
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写真は地下駐車場。
機械式なので、相応の待ち時間があるんですが、
その間座れたり、館内の情報を手にとれる場所を用意してます。
結構快適でした。
表参道ヒルズに少し寄ってきました。
これは、
同潤会青山アパートを取壊した跡に
安藤忠雄の設計で出来た、商業+居住施設です。
表参道と同じ勾配で地下〜3階まで螺旋状にスロープが巡り、
そこに面して店鋪が並んでいます。
螺旋のまん中には大階段があり、
様々なイベントが行われる様です。
で、印象。
スロープの勾配、幅、お店同士の間隔もあって、
たくさんの人が混合わずにスムーズに行き来していたこと。
スロープ途中途中にある、いい感じの凹みのベンチが
必ず使用されていたこと。
駐車ロビーに、休める場所、情報コーナーがあって、
効果的に欲しい情報が目に頭に入ってくること。
この辺がうまいなと感じました。
建物としては、大吹抜けで分かるように、
商業床、つまり「お金にならないスペース」が大きい。
にも関わらずオーナーが納得してつくったこと。
それが結果的に、公共空間を建物内にきちんと引込んで
建物内まで「街路が巡っている」。
つまりは店鋪間口が引き延ばされている。
こんな作りなら、上層階や地下階の店鋪でも
商業価値が変わらない。
賃料を下げずに貸すことができるんでしょう。
店鋪内装や建物のディテールよりも、
上記のような「大きな話」、
つまり建物のプログラムというか、コンセプトというか
それらが分かりやすいし、結果が出てるように感じました。
どこでも使える大きな話の良い例です。
写真は地下駐車場。
機械式なので、相応の待ち時間があるんですが、
その間座れたり、館内の情報を手にとれる場所を用意してます。
結構快適でした。
この週末は、那珂川市(元湯津上村)にある水族館へ。
2001年に古市徹雄都市建築研究所設計にて完成した建物です。
ガラス、プロフィリットグラス、コンクリート、鉄、木、水を
ふんだんに用いて、那珂川河川敷に
広大なランドスケープを形成しています。
一点透視図的なアプローチを上り、
ガラス屋根のコリドールから水族館へ。
受付の脇の水槽には、色とりどりの熱帯魚が出迎えます。
しかし中の展示物は、
那珂川河川域に生息する淡水魚が主体。
つまりは、地味なんです。
希少種のタナゴ(小さい!)や
ドジョウ、アユ、オイカワ、コイ等々。。。
しかしその先の、
国内最大級のチューブ型トンネルには、
アマゾン流域の魚達が。
ピラルクーなんて、2M位。でかい。
600円でなかなか楽しめる水族館です。
建物廻りにはスロープが巡っていて、
屋上のベンチから、那珂川や公園、山々が眺められます。
川を引込んだ浅い水場もあり、
夏場はけっこう無料で楽しめそうです。
http://www.aqua.pref.tochigi.jp/
2001年に古市徹雄都市建築研究所設計にて完成した建物です。
ガラス、プロフィリットグラス、コンクリート、鉄、木、水を
ふんだんに用いて、那珂川河川敷に
広大なランドスケープを形成しています。
一点透視図的なアプローチを上り、
ガラス屋根のコリドールから水族館へ。
受付の脇の水槽には、色とりどりの熱帯魚が出迎えます。
しかし中の展示物は、
那珂川河川域に生息する淡水魚が主体。
つまりは、地味なんです。
希少種のタナゴ(小さい!)や
ドジョウ、アユ、オイカワ、コイ等々。。。
しかしその先の、
国内最大級のチューブ型トンネルには、
アマゾン流域の魚達が。
ピラルクーなんて、2M位。でかい。
600円でなかなか楽しめる水族館です。
建物廻りにはスロープが巡っていて、
屋上のベンチから、那珂川や公園、山々が眺められます。
川を引込んだ浅い水場もあり、
夏場はけっこう無料で楽しめそうです。
http://www.aqua.pref.tochigi.jp/
最近、地方都市での都心部生活について調べてます。
t自身が都心部に住んでいることもあるんですが
東京都区内に住んでいた時とは
なにか違いがありそうな気がしてるからです。
そして宇都宮都心部には空き物件が大量にある。
即入居できるものはもちろん、
ペンキでも塗りたくっちゃえばイケるもの、
設備面を入替えれば入居できるものまで
入れればそれこそ物件だらけ。
今回は、都心部をぶらぶら歩いているとたまに見かける、
屋上から緑がこぼれている住まい。
宇都宮の都心部には3-4階建てのビルが多くて、
古いのは1、2階を店鋪、3階以上をオーナー住居に
してたものを多く見かけます。
バブル期では、すべてオフィステナントなビルも。
今ではオーナー自身の住居は郊外の一軒家となり、
オフィスも郊外の自社ビルが増えていて、
特に3階以上がかなり空いてることが多いです。
写真は、ビルオーナーさんが今だに生活をしているビルの
最上階/屋上のもの。
やりたい放題ガーデニングしてます。快適そう。
たくさんのビルを調べてみると、
最上階にはペントハウスがあり、
けっこう広いバルコニーが付いてます。
室内は1-2人暮しでちょうど良い規模の面積。
眺めがいいし、静か。
飲んでも歩いて帰れるし、
買物も近所を歩けば済んでしまう。
1フロア1世帯なので、周りも気にならない。
自然を味わいたければ、車で20分も走れば大自然だし。
こんな感じの住まいで、空いているものが
貸出されもせずに結構埋もれてるんじゃないかと思うと
かなりもったいない気がします。
t自身が都心部に住んでいることもあるんですが
東京都区内に住んでいた時とは
なにか違いがありそうな気がしてるからです。
そして宇都宮都心部には空き物件が大量にある。
即入居できるものはもちろん、
ペンキでも塗りたくっちゃえばイケるもの、
設備面を入替えれば入居できるものまで
入れればそれこそ物件だらけ。
今回は、都心部をぶらぶら歩いているとたまに見かける、
屋上から緑がこぼれている住まい。
宇都宮の都心部には3-4階建てのビルが多くて、
古いのは1、2階を店鋪、3階以上をオーナー住居に
してたものを多く見かけます。
バブル期では、すべてオフィステナントなビルも。
今ではオーナー自身の住居は郊外の一軒家となり、
オフィスも郊外の自社ビルが増えていて、
特に3階以上がかなり空いてることが多いです。
写真は、ビルオーナーさんが今だに生活をしているビルの
最上階/屋上のもの。
やりたい放題ガーデニングしてます。快適そう。
たくさんのビルを調べてみると、
最上階にはペントハウスがあり、
けっこう広いバルコニーが付いてます。
室内は1-2人暮しでちょうど良い規模の面積。
眺めがいいし、静か。
飲んでも歩いて帰れるし、
買物も近所を歩けば済んでしまう。
1フロア1世帯なので、周りも気にならない。
自然を味わいたければ、車で20分も走れば大自然だし。
こんな感じの住まいで、空いているものが
貸出されもせずに結構埋もれてるんじゃないかと思うと
かなりもったいない気がします。
日々そこら辺をぶらぶらしてますと、
あーこれは○○する場所だな、と瞬時に理解できるんだけど
数秒後に「んっ?」って振り返ってしまう場所にたまに出会います。
写真の場所もそうです。
公園なんだけど、建物の1階部分ある。
これも越後妻有で見つけたもので、
考えてみれば、雪深い地域だからそうか、と分かるんだけど、
やはり違和感が。。。
こちらの方々にしてみれば、
「遊び場が青空だったら遊べなくなっちゃうじゃん」
という考え方が自然なんですかね。
場の機能に対する先入観/思い込みを軽く覆される瞬間です。
あーこれは○○する場所だな、と瞬時に理解できるんだけど
数秒後に「んっ?」って振り返ってしまう場所にたまに出会います。
写真の場所もそうです。
公園なんだけど、建物の1階部分ある。
これも越後妻有で見つけたもので、
考えてみれば、雪深い地域だからそうか、と分かるんだけど、
やはり違和感が。。。
こちらの方々にしてみれば、
「遊び場が青空だったら遊べなくなっちゃうじゃん」
という考え方が自然なんですかね。
場の機能に対する先入観/思い込みを軽く覆される瞬間です。
設計の仕事をしていると、避けて通れないのが「素材」の選定。
tは出来るだけナマの素材を使いたいのが本音です。木、石、紙、竹、漆喰、金属、土、焼き物等々。
理由は、地球環境問題はもちろん、使えば使う程、人に生活に街に馴染んでくるからです。これらの素材の出す味わいは得難いものです。
しかし本物の素材をクライアント氏に勧める時の問題が2つ。
1つはコスト。新建材は建物用に作られた素材なので安価に、収めやすく作られています。しかしナマの素材はそうではない。その都度特別な収め方を発明しなければならないことがしばしば。しかしこの点は設計者や工事業者があれこれ苦労すれば解決できる問題です。
2つ目は変化することです。新建材は中長期スパンで見れば汚れも少なく、腐食もわずかでとても優れた素材と言えます。しかしナマの素材は日光や風雨などの自然条件、手垢などの使用条件によって色合いや肌理等の変化が避けられません。つまり短期での変化が起きます。
ここで問題は「汚れか味か」。
新建材は一度汚れたり腐食してしまうと、薄い層状構造しているものが多いので下部の、見えるようにできていない性能も全く違う素材が露出してしまい、全体の交換でしか解決できません。
ナマ素材の変化は短期に起きるものですが、素材そのものとしては長期の使用に耐えられます。表層がダメになってしまっても、例えば木であれば削りを入れるだけで解決可能です。モノによっては取替を簡易的にできるように作っておくことも必要ですが、これは障子紙の取替のように古来よりこの国では当たり前に行われてきたことです。何よりもその汚れ具合。何百年も生きてきた古寺の柱、床板を見て汚いと思う人はいるでしょうか?ナマの素材は時間の「染み具合」が全く違うのです。新建材なら汚れや腐食といったマイナス要因にしかならない、敵対すべき要素もナマ素材は受入れ、自らの成長に変えてしまうんです。例えば、鉄は錆びることで安定する素材です。風雨と日光が自らの安定の為に必要なのです。手からの油も安定要素のひとつです。
みなさんは写真の壁をどうみますか?
tは出来るだけナマの素材を使いたいのが本音です。木、石、紙、竹、漆喰、金属、土、焼き物等々。
理由は、地球環境問題はもちろん、使えば使う程、人に生活に街に馴染んでくるからです。これらの素材の出す味わいは得難いものです。
しかし本物の素材をクライアント氏に勧める時の問題が2つ。
1つはコスト。新建材は建物用に作られた素材なので安価に、収めやすく作られています。しかしナマの素材はそうではない。その都度特別な収め方を発明しなければならないことがしばしば。しかしこの点は設計者や工事業者があれこれ苦労すれば解決できる問題です。
2つ目は変化することです。新建材は中長期スパンで見れば汚れも少なく、腐食もわずかでとても優れた素材と言えます。しかしナマの素材は日光や風雨などの自然条件、手垢などの使用条件によって色合いや肌理等の変化が避けられません。つまり短期での変化が起きます。
ここで問題は「汚れか味か」。
新建材は一度汚れたり腐食してしまうと、薄い層状構造しているものが多いので下部の、見えるようにできていない性能も全く違う素材が露出してしまい、全体の交換でしか解決できません。
ナマ素材の変化は短期に起きるものですが、素材そのものとしては長期の使用に耐えられます。表層がダメになってしまっても、例えば木であれば削りを入れるだけで解決可能です。モノによっては取替を簡易的にできるように作っておくことも必要ですが、これは障子紙の取替のように古来よりこの国では当たり前に行われてきたことです。何よりもその汚れ具合。何百年も生きてきた古寺の柱、床板を見て汚いと思う人はいるでしょうか?ナマの素材は時間の「染み具合」が全く違うのです。新建材なら汚れや腐食といったマイナス要因にしかならない、敵対すべき要素もナマ素材は受入れ、自らの成長に変えてしまうんです。例えば、鉄は錆びることで安定する素材です。風雨と日光が自らの安定の為に必要なのです。手からの油も安定要素のひとつです。
みなさんは写真の壁をどうみますか?
続いて、那須西部にある「石の美術館」(同じく隈研吾事務所設計)に行ってきました。
これはこの地域で芦野石の石材店による私設美術館です。
もともとこの敷地には大正時代に建てられた積石造の米蔵が点在してて、そこに芦野石をスリットやズレを持たせつつ積上げた展示室と水面、それを渡るブリッジが設置されました。
内部空間にて石のルーバーや、隙間、そこから入り込む光や風、ズレによる陰影の差といったものを感じる所が少なかったのは残念でした。
しかし、石材を、これまでのように面として構成するのではなく、線として、もしくは線で構成された面として扱い、危ういながらもなんとか成立させた点は新鮮。
新設と既存の石材、石壁のスケール感の対比は充分楽しめるモノでした。
あと、芦野石の床の踏み心地というか、微妙な摩擦具合の気持良さは発見でした。
これはこの地域で芦野石の石材店による私設美術館です。
もともとこの敷地には大正時代に建てられた積石造の米蔵が点在してて、そこに芦野石をスリットやズレを持たせつつ積上げた展示室と水面、それを渡るブリッジが設置されました。
内部空間にて石のルーバーや、隙間、そこから入り込む光や風、ズレによる陰影の差といったものを感じる所が少なかったのは残念でした。
しかし、石材を、これまでのように面として構成するのではなく、線として、もしくは線で構成された面として扱い、危ういながらもなんとか成立させた点は新鮮。
新設と既存の石材、石壁のスケール感の対比は充分楽しめるモノでした。
あと、芦野石の床の踏み心地というか、微妙な摩擦具合の気持良さは発見でした。
今日は午後から車を走らせ、栃木県北西部へ行ってきました。
まずはJR宝積寺駅前にできた「ちょっ蔵広場」(隈研吾事務所設計)。
県央地域に多い大谷石を、鉄板にて空隙を確保つつ支持した展示&イベント施設です。
光が入ってくる隙間は完全に外部となっているので、内部空間は結局そのフィルターの内側にポリカーボネイトの乳白板にて仕切っています。この2重式は同じく栃木県馬頭町にある、「広重美術館」と同じですね。
天井までも含め、徹底的に写真にあるパターンを反復させています。ここについてはtは少々疑問があります。大谷石の柔らかい垂直面をじっくり味わってもらうには、天井をあのような金属板のパターンにするよりも、フラットかつ主張しない素材にて仕上げた方がいいのでは、と。
いずれにせよ、地元では当然となってしまっているこの素材を新しい表現にて実現させたことは、「大谷石最高!」と言いつつもそのリスペクトが固執に結びついてしまっている県内の建築に携わる方々に対して非常に良いモノとなっていることは確かです。
まずはJR宝積寺駅前にできた「ちょっ蔵広場」(隈研吾事務所設計)。
県央地域に多い大谷石を、鉄板にて空隙を確保つつ支持した展示&イベント施設です。
光が入ってくる隙間は完全に外部となっているので、内部空間は結局そのフィルターの内側にポリカーボネイトの乳白板にて仕切っています。この2重式は同じく栃木県馬頭町にある、「広重美術館」と同じですね。
天井までも含め、徹底的に写真にあるパターンを反復させています。ここについてはtは少々疑問があります。大谷石の柔らかい垂直面をじっくり味わってもらうには、天井をあのような金属板のパターンにするよりも、フラットかつ主張しない素材にて仕上げた方がいいのでは、と。
いずれにせよ、地元では当然となってしまっているこの素材を新しい表現にて実現させたことは、「大谷石最高!」と言いつつもそのリスペクトが固執に結びついてしまっている県内の建築に携わる方々に対して非常に良いモノとなっていることは確かです。
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最新TB
プロフィール
HN:
taisei
HP:
性別:
非公開
自己紹介:
宇都宮のこと、栃木のこと、街のこと、ロンドンのこと、建築のこと、不動産のこと、空間のこと、身体のこと、機能のこと、美術のこと、音楽のこと、映画のこと、妄想のこと、無駄なこと、予期しない出会い/組合せのこと、なんでもないモノゴトに惹かれます。
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