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栃木県宇都宮市の空間プロデューサーの日々報告
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気になった作品紹介です。
これから行く人の為に作品No.と共に。

<28、ストーム・ルーム> 十日町エリア
ジャネット・カーディフ+ジョージ・ビュレス・ミラー

個人的に今回のNo.1作品です。

夏のある日、部屋にひとり。
隣の部屋には家族の声。
すると、突然の雷雨。
雨漏りの音。
幼少の記憶。
いつもと同じ部屋。しかし
明らかにいつもと違う風景。
根拠のない哀しさ。

あまりにも観客人任せな解釈となる作品だけど心動かされてしまったこちらの負け。悔し。


<232、家の記憶> 松之山エリア
塩田千春
古家に黒い毛糸を張り巡らせた作品。
使われていた道具や家具ごと編み込まれ、毛糸のツヤのない黒さが見る者の意識で消えたり、無視できない程の存在感を見せたり。クモの巣のようであり、まさしく家にしみ込んだ記憶の糸なのかもしれない。手法としてはベタっちゃあベタなのですが、良かったんじゃないかと思います。

気になったのは、毛糸が張り巡らされていた位置。美術作品だから「観客が見る」ってことが大前提なんだろうけど、こんだけ張り巡らしておきながら、人が動き回るのに支障が全くない位置に終始。もっと全体にうっとおしい程配置しても良かったんじゃないか。いや、意図が変わってしまうのか。ん〜〜。。。


<90、つながり> 津南エリア
瀧澤潔
木造の元機織工場。
天井にはもっさりとナイロン糸が。右側の緑っぽい部分は外の緑が乱反射したもの。堅い天井面が垂れ下がる無数の糸に覆われて重さが無くなる。風が抜け、糸が揺れ、乱反射する光が揺れる。

きれいでした。


<23、もうひとつの特異点> 十日町エリア
アントニー・ゴームリー
<232>と似てるが似てない。
骨組みをむき出しにされて真っ黒に塗られた古家に、銀光りするワイヤーで浮遊させられた人体の輪郭。ってな作品。
観客は家の内部を縦横無尽に張り巡らされたワイヤーを縫うように歩き、その人体像をつかもうとする。しかし身体を歪めながらワイヤーを避けて歩き回るうちに、なんか自分の身体も怪しくなってくる。

見た目ダイナミックなので人気ありそうです。



<119、建具のニワ> 中里エリア
山本想太郎(公募)
農業用倉庫(?)の中に真っ白に塗りつぶされた古建具が敷き詰められてたり、斜めに浮いている作品。通り抜ける為にはガラスの抜けた桟の隙間を見つけ、ヨレヨレ歩く。
古建具を使った作品は前回もありました(もちろん別作家)。2点ほど。その1つは建具としての機能を増長した作品。もうひとつは何かの代用として建具を使用、というものでした。今回の作品は機能性を奪っていながらもあくまで建具として存在させている、という印象。
単純に建具好きとして楽しめました。


続けて最後です。

※参考 公式ガイドブック
美術手帳2009年8月号増刊
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