忍者ブログ
栃木県宇都宮市の空間プロデューサーの日々報告
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

水戸で開催された、クリスト&ジャンヌ=クロードと茂木健一郎氏の講演会に行ってきました。
 
茨城県常陸太田市にて1991年に「アンブレラ・プロジェクト」が開催された縁で、
水戸芸術館が主催したイベントかと思いきや、水戸商工会議所(!)が主催。
「街づくり公開セミナー 1 ひらめき脳が未来の街を変える -- アートとデザインの挑戦」
というタイトルでした。


直径8mのパラソルを、西海岸(黄色)、日本(青)に。


これらは「梱包」系シリーズ。
それぞれ、議事堂、川、谷です。

僕が興味があったのは、
1、彼らが「街づくり公開セミナー」向けな話をするのか?
2、彼らは美術家なのか? です。

1、については皆無。そりゃそうです。
「アンブレラ」の時は、地元の方々の協力を得て完成しました。
他のプロジェクトも、作品が大きいだけに、強く地域と関わる必要があり、
しかもそのサイトへのリスペクトを切っ掛けにした作品だろうと。
彼らのサイトへの視点と解釈法が、
「アートな街づくり」へのヒントになるんじゃないか、という期待があったはずです。
違いました。
彼らはやりたい事があって、
それに相応しい環境に落とし込んでいるだけ。
その、出来たものが良ければそれでいいという態度です。

2、については、クリスト氏は本物の美術家。
申し訳ないけど、妻のジャンヌ=クロードさんは違いました。
講演では、クリスト氏は作品達の制作プロセス(物理的なものと制度的なものの解決法)を
淡々と話していただけです。
そこでは夢や希望やビジョンや怒りや悲しみや揶揄やメッセージ等々、
言わば観客の求める、美術作品が持つ"べき"とされてしまっている
「答え」を何も含ませません。
これは僕の思う美術家の正しい態度です。
例えそれがポーズであっても、この場ではそれが<美術家クリスト>の取るべき姿勢だと。
本当は彼は講演なんか嫌いなのでしょう。
器用な美術家ははぐらかします。笑いに持っていったり。
しかしクリストは結構不器用な人です。
しかしもはや「クリストなりの態度」として、それはOKな感じでした。
聞きに来ていた学生や商工会の方々にとっては
かなり肩透かしな時間だったと思いますが。

違うジャンルとは言え、時たまこういった本物の方に会う事は、
自分のやっていること、やりたいこと、
それを実現し、認めてもらう為に取るべき自分なりの態度について
相対的に確認する切っ掛けとなる良い機会です。
今だ引きずっている2時間です。
PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
[82] [81] [80] [79] [78] [77] [76] [75] [74] [73] [72]
カレンダー
03 2024/04 05
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30
最新情報
当社も入居するシェアオフィスが2010年4月スタートしました。入居希望の方、連絡下さい。
ユニオン通りにてフリーペーパー制作室を開設。編集&製作協力者、募集中です。
最新CM
[05/11 敬語のマナー]
[10/10 HM]
[09/11 t]
[07/14 ふじぽん]
[07/12 t]
最新TB
プロフィール
HN:
taisei
HP:
性別:
非公開
自己紹介:
宇都宮のこと、栃木のこと、街のこと、ロンドンのこと、建築のこと、不動産のこと、空間のこと、身体のこと、機能のこと、美術のこと、音楽のこと、映画のこと、妄想のこと、無駄なこと、予期しない出会い/組合せのこと、なんでもないモノゴトに惹かれます。
ブログ内検索
忍者ブログ / [PR]
/ テンプレート提供 Z.Zone