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栃木県宇都宮市の空間プロデューサーの日々報告
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ある朝、借りたての我が物件に警察がわんさか。
平和でのんびりしたもみじ通りに事件の匂いです。床に散在した廃材たちがいっそうソレっぽい雰囲気を醸し出しています。


実は、解体中にこんなシロモノを発見してしまいました。。。

ホネです、ホネ。
大腿骨と背骨のようなモノが1つずつ。その大きさから、どう見ても犬や猫のそれではなく。。。
ここは内装の壁が何重かにふかされていまして、今回の解体ではパネル材を下地が見えるまで剥がしていたんです。そしたら、外壁にも穴が空いてて、ブロック塀がすぐソコに。で、よくよく見ると白いモノが。。。その時はしばらく対峙し、そっと廃材で塞ぎました。いや、まさか。でもひょっとして。ということで、不動産会社に連絡し、見てもらうことに。さすがの不動産会社の方もこれにはびっくり。もちろんホネの専門家ではないので、結局警察に見てもらうことになりました。

で、この風景です。
瑞穂野にお住まいの大家さん(おばあちゃん)もバスではるばる駆けつけ、近所の人達も店頭にわらわら。さっそく話題を振りまいてしまいました。証拠写真とかなんとかで、私も何枚かの写真におさまってしまい、状況説明。件のホネを見てもらいました。

さて、、、

警察「人ではないと思いますよ」
不動産会社+私「よかったぁ。。。」
大家さん「そりゃあそうでしょう」
不動産会社+私「んっ!?」
大家さん「だって昔、向かいがラーメン屋さんだったのよ」

それを早く言って欲しかった。。。
結局、警察がホネを病院で鑑定して、ブタのそれであることが判明。

ただのトンコツでした。

「古い物件は何があるか分からない」と言うけれど、こういうことじゃない!まったく、どきどきさせてくれる物件です。
明日はようやく廃材の搬出となります。
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解体作業も終盤。
2Fの天井もざっくり撤去。天井が高くなりました。窓が多くて、意外に明るい。

山積みになっていた廃材を整理しました。産廃として有料で処分しなければならない為、細かく砕いておきます。なかなかコンパクトになり、コスト削減。解体作業よりもハードでしたが。。。

天井を撤去すると、なんだか素敵な光が差し込んでいました。水が入り込んだ跡がなかったので、このまま壁で塞いでしまいます。

仕様も決定し、工務店さんに見積りをお願いしました。下地/電気/設備はプロにお願いしようと。結構なボリュームになってしまいましたが、どんな金額がでてくるものやら。仕事でもそうですが、毎度どきどきの期間です。その間に、解体材の処分と床シート剥がし、便器/手洗器/照明器具などをネット発注しておきます。あ、デスクや棚の仕様を考えなくては。

ゆっくりとした進行ですが、家賃はもうすぐ発生してしまうので焦ります。
解体作業中。
給湯室の壁天井、奥の部屋との壁を抜き天井は下地を残しておく。手前のスペースは小屋組のみにします。

元クライアントである、カフェオーナーさんがバールを持ってきてくれました。さすがにはかどります。この方達は同じ物件が気になる仲。やはりもみじ通りの魅力を昔から気になっていた様。
お世話になっている工務店さんが様子を見に来てくれました。あまりの解体具合に驚かれつつ、廃材の処理やトイレ周りの改装、斜め天井の処理等々を相談させていただきました。建築設計をしているとはいえ、施工技術についてはやはり素人。然るべきトコロはプロに任せます。
MET物件の住民であるwebコンサルの方が遊びにきてくれました。自宅の漆喰塗り等を自分でやってしうような方。パン酵母を自分で作ってしまう、農学部出身者です。

近所の方がちょいちょい覗きにきてくれます。入居の挨拶がまだできていない。。。でもまだ入居していないし。。。業務を移動したら正式に挨拶に伺います、と言い訳しつつ、雑談。みんな温かく接してくれます。ありがたいです。

ここまで解体して、ようやく完成像が見えてきました。ぼちぼち設計図を描きます。通常の業務ではこんな順番で進めたら成り立ちません。自分のトコだからできるんです。
解体、はじめました。
思ったより小屋裏がきれいでうれしい。

留学時に卒業制作を手伝ってくれた一人にテキスタイルデザインを専攻する今市出身の子がいて(以前はreemで働く)、現在は帰国して服飾/雑貨のデザイン制作を自分でやっています。その子がパートナーと一緒に遊びに来ました。宇都宮で一緒に住んでかつ、制作と販売ができる場所を探しているということ。近くに来ちゃえば、と一言。そして住居を紹介。

物件調査時にお世話になった隣の酒屋のお母さんがとれたての白菜を持って来てくれました。あったかい。。。
あっという間に外も顔も鼻の穴も真っ暗闇。
年末の記事で書いた、今年のテーマ「持」
まずは事務所を持つことになりました。
約4年耐えた自宅兼事務所生活にピリオドを打つべく
物件契約を今日しました。

物件の選定に当たり、最も重視したことは
立地/価格/面積/築年/設備/駐車場/セキュリティ/建物の風情(実はこれにしばらく縛られてました。。。)ではなく、
拡張性」。
この度、それに見合う物件を見付け入居を決めました。


場所は、「もみじ通り」。
栃木銀行本店の裏手を通る、元商店街です。元です。
今までの拠点(ユニオン通り)から徒歩5分。街なかでありながら、ぎりぎり住宅街。近くには銀行、コンビニ、郵便局、東武百貨店、画材屋があります。

もみじ通りの現状を地図に落してみました。
約350mの元商店街。現在は商店街組合が消滅。営業している店舗=8つ(緑)。入居募集中のテナント=6件。使用していない建物=数十件(赤。もっとありそう)。他、月極駐車場多数。


その真ん中程にあるこの建物が今回借りる物件です。
看板建築。うなぎの寝床。ショーケース付。
 
内容は、シェアオフィスです。
広さが1,2F合わせて26坪あるので当社オフィスだけではもったいないし、なによりも寂しい。なにかしら「生みだす系」の個人事業主と共同で利用できればと考えています。

更に、前述したようにこの通りには他にも空き建物がわんさか。そして立地のわりに結構安いんです。家賃坪単価で言えば、ユニオン通りの半分以下でイケたりします。
ここで近所の物件情報も押え、オフィス・アトリエ・スタジオ・ギャラリー・ショップ、そして喫茶・食堂等々を出したい人・出たい人・出せる人を誘い込み、ひとつひとつ増えていくように仕掛けるつもりです。
近所にいれば情報交換が自然に発生するし、雑談の中で何かしらのイベントなりプロジェクトなりを思いついてしまうし、役割分担すればそれが実行できる専門性やコネクションをそれぞれが持っていたり。実際の仕事においてもメリットがあるハズ。ちなみに、住まい物件もお手頃です。

目指せ「クリエーター商店街」!!?

これから内外装の改装をかけて
まずは2月頭にビルススタジオが業務開始となる予定です。

興味ある方、遊びに来て下さい。
ちょいと疲れたので、港町にいってきました。
いつもなら茨城県那珂湊あたりで済ますのですが、
なんとなく、というか、前日に「フラガール」を見たせいもあり、
勢いで福島県のいわき市まで足を伸ばしたんです。

この街に来るのは8年ぶりくらい。
確か、日本設計によるアクアマリンふくしま(水族館)ができたばっかりの時だったと思います。

田舎の海辺に建つ、ガラス張りの巨大ななんか。
そんな印象です。
しかししかし、なんだかんだで人がわんさか来ています。
水族館だけではなく、物産館や公園などなど、
全て行政が一体的にきれいに整備していて、
確かにデートや家族サービスでは過ごしやすいのかな。
人口も、海と常磐自動車道に繋がる大きな工業団地があり、
住んでいる人も多そうです。

ともかく、久しぶりに中へ。
あまりにもガラスだらけだし、海辺だし、
8年も経てばさぞかし塩害やらで汚くなってるんだろうと思いきや、
きれい。すっごくきれい。
新築当初と変わらない印象です。
相当マメにメンテナンスし続けないと、こうはいきません。
やはり建物を守るのは建築的技術ではなく、愛情。
なでなでしてあげてると、長持ちするんです。
ぺらっぺらの素材でごまかされた建物だとそうはいきませんけどね。

さて、魚。

こちらの見どころは、
「ゴマフアザラシ」と「オットセイ」と「トド」と「セイウチ」。
特にセイウチの夫婦は圧巻です。
ムダにでかい。。。
あと、前回来た時になんだか考えさせられたのが、大水槽(トンネル付)。
今は違うんだけど、
この大水槽が2分割されていて、
左には「暖流の魚」右は「寒流の魚」となっていました。
それらを同時に見れたんです。

「暖流の魚」は1匹1匹がばらばらに自由に泳ぎまわっています。
「寒流の魚」はイワシならイワシ、カツオならカツオと、
それぞれ群れになって秩序立って泳いでいます。
しかも決まったルートをぐるぐるぐるぐるまわっています。
さて、どちらが水槽全体を見た時にきれいでしょう?

それは、「暖流の魚」なんです。
自由に泳ぎ回っているように見えて、
水槽全体にまんべんなく拡がって、1匹1匹が同じように距離を保って泳いでいます。
「寒流の魚」は各種類の魚群をみるとまとまっているんですが
水槽全体はすっかすか。ムダなスペースが多いんです。

こう見ると、「暖流の魚」は1匹1匹の個性と言うか、
それぞれの能力にまかせて自由な活動を認めることで、
全体の均衡が保たれています。
「寒流の魚」というと、群れのリーダーがいて
他の魚達はリーダーに付いて行くことで1匹1匹の安心がうまれています。
これを会社とその社員とか、チームプレーに置き換えて考えてみると
僕は「暖流の魚」でいたいし、そういう状況をつくっていきたい。
他のメンバーの領域を尊重しながら自分の個性と責任が発揮できる。
これはやりがいがあります。
こういう会社やチームはホント少ない。
「寒流の魚」は、既にある「種族」という枠が大前提として生まれながらに存在していて、
個性や能力を発揮する為にはリーダーまで昇りつめないといけない。
とはいえ、リーダーになってしまうと、
自分の動きの乱れひとつで大きな乱れを生んでしまうので、
既成のルートからなかなか外れることができない。
日本の会社はこっちが多いと思います。

魚も大変です。。。
なんか、各国のサッカースタイルも似てます。
音楽もかな。

ちなみに現在は「暖流の水槽」ではなく、「もっと寒流の水槽」となっていて、
ゴマフアザラシやシャケなどがいます。
そりゃあ、アザラシはかわいいんですが、シャケなんかはピクリとも動かないし、
皆同じ色だし、こっそりホヤを養殖してるし。。。
残念です。

ということで、食べちゃいます。

やっぱ、港町に来たら、漁港近くの食堂に限ります。
前回は間違って近くの物産館のレストランで食べてしまって失敗したもんです。
刺身定食と海鮮丼、そしてサザエのつぼ焼きですね。カニ汁付きです。
旨い!んだけど、なんとなく。。。
そうなんです、那珂湊でもあまり変わらないんです。
釜石や松島では感動がありました。
いわきまで下ってくると、いつもの那珂湊と大差がないんですね。

来月には北関東自動車道も開通することですし、
茨城県で済ますとします。。。
そうすると、新生大洗水族館に期待したいトコです。
バービカンセンターへ。
ここは劇場とギャラリー、集合住宅と店舗等々が一体となった再開発。
1960年代の設計です。まさにレトロモダンの塊。かっこいいっす。

コンクリートの力強い造型と、陰影、質感、そして人口照明。
レトロフューチャーとでもいいましょうか。

今のロンドンの新築ビルは、フォスターの全面ガラスビルのようなものばっかりで
あまり面白みがありません。
ずーーーっと石と木でしか建物を囲めなかったし、天気のいい日が少ないので
憧れるんだろうな、とは思うのですが、なんかそぐわないのです。
その点、30年以上前とはいえ、ここはいい。
地場を継承したモダニズムの匂いがぷんぷんです。

もひとつ僕の大好きな施設、ICAへ。
残念ながら改装工事中だった為、今回は入れませんでしたが、
ギャラリー、本屋、上映室、ライブ、カフェ、バーが一緒になった文化施設です。
留学当初、ここのカフェを見つけた時にはひとりでかなり悦にいってました。
すいてるし薄暗いし、ソファあるし、コーヒー安いし、喫煙OKだし。
映画は若干マニアックなものが多く、本屋は美術書やデザイン書。
ライブも小さいレーベルのバンドから何から、1000円で見れます。
こんな施設を宇都宮でもやりたいなぁ〜と常々思ってます。

学校のあったSOHOエリアへも行きました。
しみじみと学校を見て当時のイカれ具合を取戻したり。

ここがセントラルセントマーチン美術大学。
この校舎はファインアートとファッションコースのみ。
だからなのか、どっか変な感じの人が多かったです。
他の全てのコースは一つの大きな校舎にまとめられていて、
ここはさながら隔離病棟のようでした。もちろん出入りは自由でしたが。
近くには建築留学で有名なAAスクールとロンドン大学バートレット校があったので
何度か覗きに行かせてもらいました。とても便利な立地です。
そいうや昔、東京芸大の授業も潜って受けてたような。。。


色々と巡り、頭の中も巡らせ、
帰国以来、日本の栃木での常識/非常識、留学生活で得てきたことと、
そのなかで使えること/使えないこと、等々を見直すことが出来た気がします。
こちらでは自然にできていたモノの考え方、なんの前作業もなしで個性や独自の手法を認めてくれる状況、
栃木では理解してもらうために必要なのに後回にしてしまっていたこと、その為に帰国後の仕事のなかで封印していたこと忘れてしまったこと、知らず知らずに押えていた感覚、関係なくずっともっている考え方やり方、
などなど、再度訪れたおかげで確認できたことは大きかったと思います。
あくまで自分の中での内省としての確認なので、言葉では表現しにくいし、
直接デザイン面ですぐに目に見えてくるものではないのですが、
この先余計な後戻りをしない為にもとても重要な10日間でした。

やっぱり何年かおきには行かないといかんですね。
でも、禁煙法が施行されて、コーヒー飲みながらやビール飲みながら
タバコが吸えなくなってしまったのでとてもじゃないけど今は住めないです。。。
さて、ロンドンへ到着。寒いっ!
まだ冬です。。。
実はこの街に旅行として来たのは初めてです。
なんせ下見なしでいきなり学校に入ってしまったので。
というか、せっかく旅行で行くならスペインとかイタリアに行きたい。
旅=食事だから。

今回の旅行の目的は、
建築ツアーでも街並見学でも現代アート探訪でももちろん観光地巡りでもなく、
仲の良かった人に会ったり、良く行ってたトコロに行ったりと、
正に思い出巡りです。ワンデイバスチケットを買って巡ります。

まずは語学学校のあった高級ブチック通り、メイフェア付近。
その裏側にある、公園に毎日のように通ってました。
夏場は22時位まで明るいのに、授業は13時に終ります。ヒマだったんです。
近くのお店でサンドウィッチを買い、ぼーっと話ながら何時間も過ごしていました。
そしておもむろに歩き出し、何時間も街を歩き回ってました。
ばたばたしていた日本での社会人生活では出来なかった、自己確認の時間でした。
30才近くにもなってこんな時間が得られるのは、やっぱ贅沢なことだったと再認識。

そして住んでいた、サザークというエリア。
当時、ずーっと工事中だった建物も完成してました。設計者は、W・オルソップ。
実は、生まれて初めて買った洋書が彼の作品集でした。
模型づくりの参考にさせてもらったモンです。なんかしみじみ。。。

そこからロンドンブリッジの方へ。
途中にテートモダンがあります。入ると何時間もかかってしまうので無料ゾーンまで。

ちょっと前まで、この巨大空間をつかったこんなインスタレーションが行われてました。
内容は、床に亀裂を生じさせるというもの。
おそらく何十万人の人が亀裂に躓いたり、
亀裂沿いに知らずのうちに歩かされてしまったりしたのでしょう。
ちょっとした空間操作による、人の行動をねじ曲げる。なんか僕好みです。
写真は、その亀裂を埋める作業をしているところです。

マーケットへ。やはり市場は楽しい!
でも最近は、食材を売るというよりも、
バーガー類の食べられる状態で売る店が増えてしまいました。
それでもこんな風に魚や生ハム、チョコレートに野菜等々、色々あります。
やっぱり魚は美味しくなさそうですが。。。

こちらではコーヒーはほとんどエスプレッソのお湯割り。
手入れのドリップコーヒーが飲めるカフェがほぼありません。
留学中はあきらめて、自分で入れてました。
でもここにはハンドドリップのお店があります。うれしい。
隣にはケーキ屋さんがあり、店頭では平日昼間っからこんなおっさん達が。
混ざりたいです。

そしてテムズを渡り、イーストエンドへ。この辺は移民が多く、
ブリックレーンという通りはバングラディシュ出身者のカレー屋さんが並びます。
ケバブ屋も多く、有名な24時間営業のべーグル屋もあるし、
ちょいと歩けばベトナム料理屋さん通りもあるという、安くて美味しいエリアです。
そして現代美術のギャラリーや、古着屋さん、レコード屋もあり、
常に攻めている、少々汚いですが、僕らには嬉しいエリアです。

写真はラフトレードというレーベルのやってるレコード屋さん。
つい最近、セントラルからこちらに引越してきました。
レコード販売とカフェ、ライブなどが楽しめるお店です。

さらに北上し、エンジェルへ。
ここにあるカフェが大好きなんです。

CANDID ART TRUSTという施設の中にあるカフェなのですが、
薄暗い店内、金塗のイス、赤い壁、妖しいキャンドルスタンド、、、退廃的でなんともいい。
特に夜は堪らなく落着くお店です。
ここは、ギャラリーとオフィス、アトリエ、ショップがある施設です。
このギャラリーでは僕も展示会をしました。

続く
帰国して2年半振りにイギリスへ行ってきました。
連れの関係でGW絡みで10日間位しか滞在できませんでしたが、
たまたま格安で直行便が取れたし、充分です。

まずはロンドン、は飛び越え、スコットランドへ。
しかもエディンバラやグラスゴーではなく、
アバディーンから更に車で1時間以上北に行った村へ行きました。
連れの留学中のホストマザーが今はここに住んでいるので、会いに行った訳です。
このマザーが結構クセ者で、付合い始めた頃に呼ばれて行ったのですが
まるで面接です。質問の嵐に手伝い、ダメ出しなどなど、初回はキツかった。。。
というのも、連れのことを気に入っていて、なんとか卒業後もイギリスに引き留めたかったらしく、
理想はイギリス人のお金持ちでお酒の強い紳士。僕はひとつも当てはまりません。
なんとか何度も会いに行ってごはんを頂いている間に諦めたようですが。
ちなみに会社にいた頃は、バリバリの人事担当者だったそうです。

それにしても、どこだか全然わかりません。
外人が成田から千歳空港へ着いて、網走の方へ行った感じでしょうか。
空港を出て、行けども行けども丘と牧草と羊。
人口より羊の数の方が圧倒的に多いようです。
でもやはり羊はかわいい。

北海沿いに点在する、集落巡りへ連れて行ってくれました。

北海油田が出来たことでお金持ちの方々が増えたようですが、
それは一部のニュータウンにだけ当てはまるようで、
ほとんどの沿岸の集落は素朴な漁師町です。
なんとも雄大な風景と、こぢんまりしていいスケール感の村と建物のサイズです。
訪れるにはいい場所です。


そしてスコットランドと言えばお城。そしてネス湖。あとは汽車。
お城、行って来ました。でも休みでした。
はり紙を見ると、、、
「来場者がいないので、時間前に閉めました」との文字が。。。
なんだそりゃ。
そこには僕ら4人とわざわざカナダから見に来ていた女性が一人。
お互いブツブツと文句を言い合って、あきれ笑い。
でもこれがイギリスです。仕方ない。。。

こちらが泊まらせてもらったお家。右は隣の家です。
村は人口数百人。15分も歩けば全部制覇できますし、お店は5件のみ。
コンビニみたいなのが2件と、パブ&レストランが2件、そしてソーシャルクラブ。
ロンドン人は超多国籍だったので、違和感なく住めたのですが、
ここはさすがに異邦の地。スコットランド人しかいません。
しかも村の人全員が全員を知り尽くしています。更に誰かが観光に来る場所でもない。
非常に統制が取れていて落着いて、良い村だし、家の佇まいもなんか自然で好きです。
世界一美しい集落として有名なコッツウォルズよりも、僕はしっくりきます。
主張はないが質感が良い石の壁、厚みとツヤのある木製サッシ、
屋根から突き出たマド。どっしり感と開放感と良質さ。実直さが現れた、良い家達です。

ここには一人で住んでいるのですが、ベッドルームが3つ。
そしてキッチンとダイニング、リビングとバスルームが2つもあって、
さらに納屋、広々な庭。でかい家でした。
もちろん中古を買って、自分仕様に徐々に工事をしていったようです。
ロンドンの前の家も、自分で考えながらペンキを塗ったり、設備を更新したりして、
本当に大切に住んでいて、結局、買った時よりもいい値段で売れたようです。


こちらの人のみんながみんなそうではないとは思うのですが、
みんな住まいの演出と言うか、心遣いが上手です。

バスルームのボトル類。日本でもシティホテルとかに泊まれば見られる画像ですが、これが日常。
庭に面したベンチや鉢植え等。天気のいい日のひなたぼっこには堪らない場所です。
また、通りに面して、塀と一体となったプランタが用意してあり、
隣家との境にも一輪挿しのように。素敵っす。
皆、演出をしようとしてしているのではなく、
そうしたほうが毎日の生活が豊かになる、って思ってるだけのことなのです。
日々、ちょっとずつ手をかけていければ、暮らしって贅沢なものにできるモンです。
建物としての家は、所詮その為の舞台でしかありません。

しかし、集落っていいなぁ。国を問わず、人が真に必要としてる生活が見れる。
もっとたくさん見ていきたいです。
2泊3日お世話になり、いよいよロンドンへ。
男京都一人旅。
見学見学で、かなり歩くので休みながら動かないともたない。
さらに完全に夜型人間。
しかし酒は飲めない。1人でバーなんて行けない。
そんなこんなで、自ずとコーヒーを飲みに行きます。

昼メシは三条河原町にある、文椿ビルヂング「neutron」へ。

建物は大正時代に建てられた、木造(!)洋館。元は貿易会社の社屋を2004年に商業施設にコンバージョンされました。2階建てのビル内に10店舗入っています。商業施設としては、普通。外観とメインエントランスのモザイクタイルはなかなかなモノですが、内部空間は仕上材が施してあり、あまり魅力的ではありませんでした。
その2階に5Mの天井高さをもつカフェ&ギャラリーが「neutron」。
天井とタテ細窓はいいもんでしたが、いかんせん空間が大きすぎて、1人では持て余す。
いくら壁際の奥に席を確保できても、落着かなかったです。何人かで来るのに向いてますね。

1人ホルモン焼き5人前の後は、木屋町通りと御池通りの交差点付近のビル10Fにある「ACE CAFE」へ。

ここの良い所はなんといっても眺めの良さ。鴨川越しに比叡山系を眺めながら。
そして営業時間の長さです。深夜3時まで、しかも無休でやっているので、
間違いなく営業しているカフェが必要な時はいいトコです。

「進々堂(京大北門前店)」へ。

1930年開店の、老舗喫茶店です。
ここは珈琲の味うんぬんではなく、ときかくその空気。
京大の真正面ということもあり、教授学生問わず大テーブルに頭を突き合せて書き物したり、読書したり、ノートPCになにやら打込んだり、仲間と検証したり。
創業の動機がパリのカリティエ・ラタンのカフェというのも納得。
今は非常に大人しいものでしょうが、学生闘争なり、持論を振りまいたり、思想に耽ったり。時代の先端がここで生まれ育ったんだろうなぁ、ということを感じてしまいます。
ともあれ、久々に頭の良さそうな人達に囲まれてみました。

鴨南蛮の後は二条通り柳馬場にある「cafe bibliotic HELLO!」へ。

ここは繁華街よりちと歩く立地。目的はここっ!と決めないと辿り着けないです。
元の建物は町家なのですが、ここは珍しく南面町家。
その外壁という外壁を全部剥がし、ガラスに入替えてます。
店内は壁一面本棚。そしてプラスチック感がレトロな照明と家具達。
奥行きと中2階があり、間仕切は取り払われ、
ずるずると繋がっている空間なのですが、不思議と落着きがあります。
町家を表皮から全てリスペクトするのではなく、「スケール感」という良さを
普通に活かせているお店です。

そして、河原町三条の1928ビル内「cafe アンデパンダン」へ。

建物は1928年築の旧・毎日新聞社京都支局。
ビル内にはレコードショップ/ギャラリー/アートスペースと、なんとも楽しいビル内巡りができそう。
カフェはそんなビルの地下。ラフなモザイクタイルの埋込まれた階段を降りてゆくと、
そこには大空間が。内装はコンクリートむき出しの廃虚感のある、これまたラフな空間。
奥にはプロジェクターで不思議な実験映像が流れています。
入ってすぐ、ここは僕の一番落着く空気だ。と思いました。
地下で、ラフで、薄暗くって、常時実験的な出来事が起こりそうな空気。
一目で、僕が毎日座っているであろう席を発見してしまった喜び。
こういうスペースは嬉しいですね。栃木では自分でやるしかないのかなぁ。

そういえば、京都のカフェ/喫茶店は、オーガニック的なお店でも全てタバコOKでした。
一応気にして、入る前に吸っていいか聞いたりしたのですが、
「なんで聞くの?」くらいの反応。
珈琲を楽しむ場所ってそうじゃないとね。というか、本来こうだよなぁ〜。
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HN:
taisei
HP:
性別:
非公開
自己紹介:
宇都宮のこと、栃木のこと、街のこと、ロンドンのこと、建築のこと、不動産のこと、空間のこと、身体のこと、機能のこと、美術のこと、音楽のこと、映画のこと、妄想のこと、無駄なこと、予期しない出会い/組合せのこと、なんでもないモノゴトに惹かれます。
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