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栃木県宇都宮市の空間プロデューサーの日々報告
那珂川町馬頭広重美術館に行きました。

これは隈研吾氏の設計で2000年開館の歌川広重の肉筆画を中心とするコレクションを展示する美術館であり、当八溝地域の活性化を目的に建てられたものです。
建物は全面的に地元八溝杉を浸透式不燃加工(宇都宮大学との共同開発)したルーバー材にて覆っています。もちろん光の操作用途(表層の意匠用)なので、ルーバーの内側に本当の屋根材、壁材が納まっています。
緩い大きな切妻屋根にて押さえられた存在感と、近付くにつれはっきりしてくる木ルーバーの軽快さ、そこからもれてくる光陰がなかなかわくわくする空間です。


僕は7年前の開館当初に行って以来だったので、一番気になっていた、
木ルーバーの状態を中心に見てきました。
外装は木材を使っているとはいえ、薬剤をばっちり浸透させたものなので、
経年変化はどうなのか?
薬剤をばっちり使ってるとはいえ、やはり木材を外部に思いっきり使っているので
腐朽具合はどうなのか?
開館当初は白木の具合も非常にきれいで若い女性のような印象でした。
普通なら、時間と共に白木が落着いて、深みのある表情になっていくのですが。。。

現状はこう。
左の写真は南面の年中直射光が当たる部位。薬剤が浮き出てきて白結晶化してます。
右の写真は入口部分なのですが、右半分が日が当たる部分、左半分が日影となる部分です。
一目瞭然に差が出ていました。
日影部分は薬剤も表面で結晶化せず、白木っぽく維持されています。
日なたの部分はもはや木なのかどうかも分かりません。

建物は出来た時から崩壊に向かいます。
人間も生まれた時から死に向かいます。
化学的素材建材を用いたり、シリコンを入れたり化粧をしたりすれば、
一見老朽化は逃れられるように思えます。
しかしこれらは小さなヒビや汚れ、ちょっとした欠点1つで全く価値のなくなってしまうものです。
だいたい長くて20-30年。これにどれだけ近付けられるかで価格設定が変わります。
反面、木、石、鉄などの無垢素材や肌は時間経過により表情を変えます。
これは老朽ではなく、蓄積による味わいとか深みとなります。
表情の豊かさやしわに刻まれた人間の深みに通ずるものがあります。
崩壊は免れられません。
エアコンは壊れるし、歯は抜けます。
しかしそうった現象といかに上手に付合っていけるか。
人間も建物もナマモノ。
楽はさせてもらえないけど、手をかければケアしていけば、
それだけの喜びもまた。

ちなみに

トイレはこんな感じ。
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