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栃木県宇都宮市の空間プロデューサーの日々報告
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水戸で開催された、クリスト&ジャンヌ=クロードと茂木健一郎氏の講演会に行ってきました。
 
茨城県常陸太田市にて1991年に「アンブレラ・プロジェクト」が開催された縁で、
水戸芸術館が主催したイベントかと思いきや、水戸商工会議所(!)が主催。
「街づくり公開セミナー 1 ひらめき脳が未来の街を変える -- アートとデザインの挑戦」
というタイトルでした。


直径8mのパラソルを、西海岸(黄色)、日本(青)に。


これらは「梱包」系シリーズ。
それぞれ、議事堂、川、谷です。

僕が興味があったのは、
1、彼らが「街づくり公開セミナー」向けな話をするのか?
2、彼らは美術家なのか? です。

1、については皆無。そりゃそうです。
「アンブレラ」の時は、地元の方々の協力を得て完成しました。
他のプロジェクトも、作品が大きいだけに、強く地域と関わる必要があり、
しかもそのサイトへのリスペクトを切っ掛けにした作品だろうと。
彼らのサイトへの視点と解釈法が、
「アートな街づくり」へのヒントになるんじゃないか、という期待があったはずです。
違いました。
彼らはやりたい事があって、
それに相応しい環境に落とし込んでいるだけ。
その、出来たものが良ければそれでいいという態度です。

2、については、クリスト氏は本物の美術家。
申し訳ないけど、妻のジャンヌ=クロードさんは違いました。
講演では、クリスト氏は作品達の制作プロセス(物理的なものと制度的なものの解決法)を
淡々と話していただけです。
そこでは夢や希望やビジョンや怒りや悲しみや揶揄やメッセージ等々、
言わば観客の求める、美術作品が持つ"べき"とされてしまっている
「答え」を何も含ませません。
これは僕の思う美術家の正しい態度です。
例えそれがポーズであっても、この場ではそれが<美術家クリスト>の取るべき姿勢だと。
本当は彼は講演なんか嫌いなのでしょう。
器用な美術家ははぐらかします。笑いに持っていったり。
しかしクリストは結構不器用な人です。
しかしもはや「クリストなりの態度」として、それはOKな感じでした。
聞きに来ていた学生や商工会の方々にとっては
かなり肩透かしな時間だったと思いますが。

違うジャンルとは言え、時たまこういった本物の方に会う事は、
自分のやっていること、やりたいこと、
それを実現し、認めてもらう為に取るべき自分なりの態度について
相対的に確認する切っ掛けとなる良い機会です。
今だ引きずっている2時間です。
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ふじようちえんです。
この記事で「見に行ってみないとちゃんとした評価が言いにくい建物です」と書いた手前、
見てきました。
いやいや、これは相当ハッピーな仕事です。

小1時間程ですが時間外にも関わらず、
幸運にも園長さんの案内の元、園内を巡らせて頂きました。

この園長さん、非常に気さくな方なのですが、
子供の教育法、といっても机上のものではなく、
「人間って本来そうやって育つもんだ」という信念を明確に持っていて
かつ、自分の言葉でシンプルに人に伝えられる方です。
明確で本質的な信念とそれが実行できる覚悟を持ち合わせた方でした。
こういう方と出会う事が僕のような仕事をしてる者にとって物凄く重要で、
それよりもこういう方に認めてもらう存在になることがその前に重要でして。
物凄く刺激を受け、濃密な時間を頂けました。

いうなればこの幼稚園はこの園長さんの信念を「ただ」形にしただけなのです。
しかし日常建築業務に関わっている僕にとって、それがどんなに困難なことか。。。
サッカーでも他の業種でもなんでもそうだけど、
「当たり前の事を当たり前のようにやる」ことがなによりも一番難しいことです。
子供の問題、父兄の問題、コストの問題、法規的問題、安全面の問題、
そして「子供が何をどのように学んでいくか」という問題 等々。。。
問題と言ってしまうと本当に問題になってしまいますが、
そうは思わせない建物であり、関わった人達の関係性であり、それが創り出した空気感があります。
ということは、園長さんの相当な覚悟が必要なことを伺わせます。
今はなんやかんやと、とにかく安全で、とにかく衛生的で、とにかく楽ちんで、
どこにいても何もしなくても平等に陽が当たって風が通って、
だれもがそれなりに「快適である」ことが求められます。
ましてや幼稚園では、園児が転んでもケガしないようにとか、園庭の土を食べてもお腹を壊さないようにとか、暑さ寒さで身体に刺激を与えないようにとか、「守る」ことばかり考えられているように思われます。
でも危ない事をすればケガするし、自分で気をつけないとカゼをひくのは当たり前の事。
そうやって当たり前の事を学んでいくことがイヤなら、自分の幼稚園を選択しなければいい、
という考えの方です。そりゃそうです。
でもこの幼稚園を選択する理由もはっきりしています。それが重要なこと。
ウリのはっきりしない幼稚園は、
園舎を原色にしたりバスに凝ったり形ばかりの食育に走ったりと、見た目や響きの良さを重視した、
「大人が思う子供が好きそうな/子供に良さそうな感じ」に仕立て上げます。
これは子供にとってはさほど重要でないことに思えます。
「当たり前の日常を自分なりにどのように対応していくか」を学ぶべきではないか。

全てが直感的に理解できるつくりになっています。
実際にみてみると、大人であれば「そりゃそうだろう」と思う内容かもしれませんが、
子供にとってみれば、「こうするとこうなるからこうする」ということが
1対1で理解できるわけです。
「ヒモを引けば電気が通って電球が点く」「水を出すと足が濡れるから蛇口を閉める」
「風が入って寒いから窓を閉める」「秋になると気温が下がるから紅葉する」とか、
各所にある様々な機能が「理解する装置」と化しています。

建築的には歪んだ楕円形で、行き止まりのない空間が続きます。
屋根も同様。所々に既存のケヤキの大木が突き抜けています。。。
とかなんとかの説明は、この建物ではあまりしたくないのが正直なトコです。
僕が本当に見たかったのは、ここで巻起こる空間と人の関係です。
園児が、父兄が、近所の人が、先生が、そして園長さんが
どのようにこの空間と関係しながら過ごしているか。
今度はそれを体感しに伺おうと思います。

僕はどんなに綺麗で、かっこ良くて、斬新な建物を見ても基本的に何とも思いません。
でもこの建物のように、関係者が深く深く絡んで、
本質を追求し合ってこそ出来上がる空間があると、悔しさを覚えます。
今はまだこのような仕事を託してもらえないレベルにいる自分への悔しさ/もどかしさを堪能します。
映画も制作している芸術家とも言うべき、
デビッド・リンチのインランド・エンパイアを見てきました。
栃木県内では宇都宮テアトルで11/10-11/22のみ上映。
この映画館、半年ぶりに来たらすごいことになってました。席数が半分になってました。座席が1列置きに撤去されていて、どんだけ足を伸ばしても前の席に届かないくらい。かなり広々なので奥の席にいくのにもよけてもらわなくていいし、お尻の弱い僕も上映中に気兼ねなく姿勢を変えられます。どうせ席が埋まらないなら、と、潔い映画館です。よかったです。

話は戻って、映画ですが、、、
絶対に人に伝える事の出来ない作品。
という説明になってしまいます。。。
まずストーリーはあってないようなもの。
時系列なし。空間配列なし、つじつまなし。
で、3時間続きます。
でもリンチの凄い所は、それでも最後まで観れるってところ。
はじめの30分くらいで、ストーリーに対する「読む」作業が意味ない事に気付きまして、
そこからはリンチの繰り広げる世界に没入する訳です。
でもそれでいいかな、と思わせてくれます。
何て言えばいいのか分からないけど、
リンチに説明を求めても何も出て来ない、敢えて何も言わないんだろうけど、
映画として構築するべきと一般的に考えられている点を
周到に「しない」ことを「した」。という作品。
結局、体験しないとわかりませんってことです。
8月末ですが、東京ビッグサイトで開催された、グッドデザイン賞プレゼンテーション会場に行ってきました。
もちろんただの観客としてですが。

これは「1.良いデザインであるか」を基準に対象商品を審査し、 さらに「2. 優れたデザインであるか」 「3.未来を拓くデザインであるか」の2点において優れているポイントを明らかにします。
商品デザイン部門・建築・環境デザイン部門・コミュニケーションデザイン部門・新領域デザイン部門の計1,043件の受賞品がずらーーーーーーーーっと並んでいまして、
その中から後程15の特別賞/大賞が決定される訳です(もう結果は出てます)。
とても全部は見切れないので、僕は建築デザイン→新領域デザイン→コミュニケーションデザイン→商品デザインの一部といった順にて見てきました。

言わずと知れた、「ふじようちえん」
ディレクションを、これまた言わずと知れた佐藤可士和
建築設計を、またまた言わずと知れた手塚夫妻が行っています。
屋上がデッキになっている楕円の園舎と囲まれた中庭が密接に関係する幼稚園となってます。
これは見に行ってみたいというか、メディアに出まくっているせいか、
見に行ってみないとちゃんとした評価が言いにくい建物です。

とある物販店インテリアデザイン。
ジャングルジムのように1,2階をつなぐ立体格子が店舗に必要な様々な要素を受入れてます。
デザイナーからは何も意味を固定せず、利用者に使い道を開くいい一例だと思います。

2件の隣り合った木造住宅を「隙間」側に開き、繋げています。
壊すでもなく、既存がすばらしい建物なわけでもなく、だけど
住まい手の関係性を最小限の操作で気持ちの良いものに変えるってことです。
手広くなってしまった住宅の減築、2世帯同居の様々な関係性、半ば古びてしまった建物の再価値付け、職住隣接の心理的距離感の必要性、退職後のライフスタイル、建物的には過密になってしまった戸建て地域の利用法等々、、、不動産的価値変動、個人的価値変動を上手く結び付ける必要性に迫られている時代になっているのでしょう。

 雑誌棚。オフィスはもちろん、家でもいいかも知れません。
人によっては、書籍購入のほとんどが雑誌になっている場合も多いと思います。
僕もその1人です。雑誌って、読んだら捨てるものを多いけど、特集によって買っているので、結構残しておきたいものが多い。更に、一度にいくつも雑誌を読まなくちゃいけなかったりします。本棚に入れると滑り倒れてしまったりして納まりがどうも悪い。雑誌は表紙が命。背表紙をみても楽しくないし内容がさっぱりわかりません。本屋さんでも表紙見せて売っています。「薄さ」「表紙重視」「手軽な入替え」という雑誌の特徴をシンプルに解決する1方向を示す棚です。
 右は名古屋(?)駅地下通路における照明デザインです。長くて退屈な地下通路を人の動きに反応する照明システムにて刺激することにより、ただの通過空間がいち目的地として意識付きます。小さな目的地が近い距離で繋がっていくことで、歩いていて楽しいエリアになってきます。

我がWILLCOMの展示ブースです。
皆ワキの下から覗き込んでいますが、中に入れないようになってるんです。携帯電話展示なのに触って試せない。なんか気になる商品があっても見るだけです。なんともサディスティックな展示。内容はよくわからないけど、印象度はバツグン。ひねくれ好きのWILLCOMファンにはいいのかな。通常の企業展示会でなく、この賞の観客に対しては商品展示よりも印象効果。あ、その通りです。

これはゴミ袋。3種分別の例です。ゴミ袋が積み重なっている風景をもっとチャーミングにしてみよう、と。行政にアートディレクター的な人がいると、こういった楽しい解決法がバンバンでてくるのでしょうね。

最後に僕が一番ぐっときた製品がこちら。

「社交ダンス練習用ロボット」
つっこみどころが多すぎて、何から触れればいいのやら。。。

僕はICC(初台)が大好きで、テクノロジーって楽しいもんだと思っています。
全ての技術が機能性だけを目指すのはおかしいことです。
マニアにはたまりませんけど。マニア心は皆が持っているものでもない。
もともと科学技術は、人間の持つ動物的「欲」から目覚ましい発展を遂げた訳です。
もっと言ってしまえば、独占欲と性欲。
本能的に誰もがもっている欲望というか、「悦び」をいかにしてして達成するか。
この達成に向っては、人は意外と手間を惜しみません。
そして誰もがもっているであろう「めんどくさい」ってこと。
相反する2つの「個人的な」感情を整理し、直感と技術を用いて
"うまいこと"具現化することがデザインなんだということを再確認です。
「エコ」とか「バリアフリー」とかはただの大義名分というか、
メインのテーマにはなり得ないことは皆、確信犯でやっています。
これの報告です。
11月10日小雨の中、無事開催されました。
課題発表、事例紹介の後、参加者各自で路上観察。
「物件」を見つける毎に持参の携帯で撮影し、本部へ送信。
技術協力の元、あらかじめ製作してあったマップへと物件データが落とし込まれます。
観察後、プリントされた物件写真を前に「見立て」を行い、
物件にまつわるタイトルとストーリーを設定します。
そしてお互いのお勧め物件を発表。 といった流れでした。

ほとんどの人が路上観察初体験の中、
皆、今までとは違う視点での都市体験を楽しみ、
結果、なかなかの奥行きを感じさせる物件が集まりました。

このプロジェクトは当イベントをスタートに、
栃木県版mixiとも言える、eとちぎどっとこむ内<ノモプロジェクト>コミュニティにて継続されます。
既に十数件の物件が載っています。

今回は「植物」というフィルターでマップを埋めていきましたが
随時。「ヒビ」「共鳴音」「時間の重なり」「無用物」等々のフィルターを設置したマップにしていき、マップを充実させて行きたいです。

尚、eとちぎのメンバーになれば誰でも物件を投稿できます。
ライフワーク、脳の訓練、ひとり遊びにいかがでしょう。
イベントというか、ワークショップのお知らせです。
昨年から始まった、宇都宮を舞台にした文化庁支援プロジェクトの第二段。
ノモプロジェクト02  「都市と自然のトルネード」

前回はノモプロジェクト01「空間と音のトルネード」を通称)ゴータクビルにて行いました。
今回は、
   
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 「路面からにょきにょき生える草
 屋上でもっさり伸びている樹木
 壁面をぐんぐん這い上がるツタ
 この街なかには
 植えられてしまった街路樹とは一味違う
 無許可の植物達がのさばっています
 捜し出して名前を付けてあげましょう」

こんな植物たちをテーマにします。
   
平成19年度 文化庁「文化芸術による創造のまち」支援事業
ノモプロジェクト02  「都市と自然のトルネード」
日時  : 2007年11月10日 土曜日
      12:45集合、17:00終了
場所  : 宇都宮市江野町10-3 イエローフィッシュ 地図
主催  : 「アートによる地域創造」実行委員会
参加料 : 500円
チケット購入等、お問合先
    : 事務局 028-660-5232 karada-info@yahoo.co.jp
その他 :カメラ付携帯電話又はデジカメをご持参下さい。

<都市と自然のトルネード>
 極端に言えば、計画的に植えられた植栽はプラスチックの造花と何ら変りはありません。
 また、建物の隙間に溜まってしまっているキャンペーンチラシの山や、
 エアコンの屋外機どうしが奏でる共鳴音は計画的にはできない事象です。
 では「都市の自然」とは何か。
 このワークショップは
 一見、人工の力でコントロールされているかに見える都市の中で
 決してコントロールされ得ない現象を見い出す。
 今回は、"都市部にムリヤリ生えている植物"というフィルターにてまちを観察し
 超個人的な解釈を施します。
僕はナビゲーターとして参加します。

<ノモプロジェクトについて>
文化庁支援により発足したノモプロジェクトは、「場の育成」「人と場の関係の育成」を目指すア
ートプロジェクトです。衰退し続ける市街地が、創造的行為によって個々人が関われ楽しめる場になるという可能性を示し続けます。
宇都宮市日野町通りに8月中旬OPENした、MINAMOTOの空間デザインを行いました。
ここはダーツバーとレストランを併設した店鋪で、いわゆるダイニングバーというより、イギリスにあるパブに近いスタイルです。
入口を巡るとまずバーカウンターがあり、更に折れるとレストランスペースがあります。
1人2人で楽しみたいとか、飲みたい時はバーで、友人恋人とじっくり語り合いたい時はレストランで。そんな使われ方をしています。

        <夜景>              <昼景>
外装は全面ガラス張りで、特注プランタに植えたツタ/ハーブで覆っています。


        <バー>              <レストラン>
内装はシンプルに夜の雰囲気を。
照明をぐっと落とし、ポイントに深めの赤を挿しています。
それぞれのメイン壁には、輸入モノの同柄色違いの壁紙。
バーは鮮やか目、レストランは落着いた色合いのパターンを使用。


   <スポット看板>      <レストラン>      <トイレ手洗器>
このお店、看板を取付けていません。でも店頭の道路面にくっきりとお店のロゴが。
実はコレ、照明を当てているんです。
レストランテーブルは製作品。無垢の鉄をそのまま使用してます。
トイレの手洗器も製作品。ステンレス曲げものです。
他にも入口扉、酒棚、花台等々。

空間デザインに当たり、テーマとなったのは「2種類の空間」と「距離感」でした。
ダーツバーとレストランという、性格の異なる空間をいかに同居させるか。
さらにその2種類同士、そして外部との距離感をどう引き延ばすか。
決して広くはないこのスペースで、この課題を成立させることがカギです。
これらはエントランス廻りの操作と外装の仕立てで対応しています。

また、ここではできるだけナマの素材を使うことを心掛けました。
ムクのスチール、ステンレス、むき出しのコンクリート。
カウンター等手の触れる部分には木を用いています。
外装に用いた植物もそうですが、これらは全て時間と共に成長していくものです。
他の用途に比べ、使用期間も工期も短い店鋪デザインでこういった性格の素材を選択することは
実は一般的にタブーに近いことです。
しかしオーナーさんの、この地でじっくりと商売を育てていきたいという気持ち、スタッフさん達の責任を持たされつつ徐々に成長をしていきたいという気概を受け、このようなデザインになりました。

全ての空間創りがそうなのですが、竣工時がゴールではないのです。
スタッフも空間もこれから成長し味が出てくる、というお店ですが、
こういった環境づくりに関れることは非常に楽しく貴重な経験です。今後も注目していきたいです。

※写真撮影 スタジオオオハシ
ようやくIKEA船橋店へいきました。
ここは北欧SWEDEN発の超大型インテリアショップで今や世界中に店鋪を展開しています。

場所は今をときめく船橋ららぼーとの近く。室内スキー場ザウスのあった場所です。
青と黄色のビビッドな外観。レジ廻りは海外を感じさせます。

そして一番みたかった部分がココ。

ここは、ルートの決められた店内を巡りながら、欲しい商品をメモり、
レジの直前のこの棚から原物をカートに積込み、会計します。
超大型の棚にびっしりと商品があります。壮観です。
小物は店内を巡りながらカートにほおり込めばいいのですが、
ベッド部材やテーブル等はこの棚から自分で引っぱり出すのです。
非常に楽しい空間で楽しい作業なのですが、女性のみで来ると難しいかも。


テーブルセットの展示。壁掛け式です。

商品陳列の例。

これは分かりやすいなと思いました。
家具屋さんは個々の商品を見れば良いのかもしれないけど、結局お客はどのように置けばいいのか、それが部屋に似つかわしいか、部屋の大きさに対してどうか等々が非常に分かりにくい。
ここでは、各ブース(6帖程度)に各々テーマを持たせ、家具雑貨一式を配置し、ひとつの部屋をつくりあげています。とてもイメージしやすいです。1室そろえていくらかも出ています。
ここが他の家具屋やホームセンターより良い点。


店内を巡っていると、所々に大きなワゴンがあり、小物商品が山積みとなっています。
そしてそれらは非常に安い。というか安く感じます。
ついつい手を伸ばしてしまいます。


肝心の商品はと言うと、「楽しい割に安い」という印象です。
商品の色使い、形、とても楽しいモノが揃っています。
そして2.5人掛けソファが基本10万円以下。すごく安く感じます。
でもよくよく細部を見てみると、価格の理由が納得できるつくりです。
きっとここで揃える家具類は、一生モノというよりは5〜10年モノ。
その間に感性と経済力を上げ、それから本物の一生モノの家具を手に入れる。
その入口となるには充分な、ふさわしいスタイルを持ったショップです。
より多くの人が自分の生活環境を自分でつくりあげていくことに興味を持つこと、
それを手の届くものとして提供している、良いお店です。
足利花火大会へ。
ここの花火大会は好きです。
あまり混雑しないのはもちろんなのですが、
花火大会に行くのは花火を見る為だけではない訳です。
ここは足利市街地を流れる渡良瀬川にて行われます。
この、「市街地を流れる」というトコが重要です。
会場に食料やら飲物やらもって、シートに広げるのもいいのですが
僕はあんまり好きではありません。花火をしっかり味わいたい。
ということで、開始前に通地域をぶらぶらし、老舗うなぎ店にて熱々のうな重を食し、
しっかりお腹を落着かせてから歩いて会場に向います。

で、どーん。

大きな火花と大音量がなんとも。。。
カラフルなものはいらない、橙色のヤツだけで充分いい。尺玉だけでいい。


で、終わったら、近場の「カフェアラジン」にて熱いのを一杯。

お酒を飲まなくてもこの3点の流れで、すごく満足できます。
しっかり落着いてから、若干ばらけた渋滞に巻込まれながら帰ればいいわけです。
花火大会は花火をみればいいのではなく、その前後のぶらぶらを楽しめるかどうか。
だからなるべく市街地でやってほしい。
行って帰ってだけだったら、やる意味、行く意味は?

最後に、毎回花火大会にいくと思うのですが、
スターマイン的な花火(連発モノ)、やるんだったら<音>を気にしてできないかと。
今はコンピューター制御で点火をプログラムできるみたいなので、
打込みソフトと組み合わせて音も造りだせるんじゃないのか。
そんな花火をやってみたいなぁ。
これの続きです。
7月28日にイベントを行いました。オープン間近のうつのみや表参道スクエアに入る、妖精ミュージアムとのタイアップによる「ライブin向明公園」。
シンボルツリーも芽吹き、ベンチも設置されたこの空間のお披露目です。
朝10時の宇都宮市長、商工会長の挨拶に始まり、ダンス/歌/朗読/ホルン演奏を行いました。

夜には工事用照明にてライトアップが行われ、ジャズライブが。
もちろんビールと近所のおーるどびーんずのおいしいコーヒーを片手に。


どうですか、この空間。
公共性が非常に高く、長時間のイベントだった為、既成のレンタル物品が若干目障りですが、
「どこにでもあるがどこにもない空間」を充分に味わえる空気感を放出していました。

長崎屋の壁の大きさ、白さ。そこに自生するヘデラ(つた)の迫力。ばんビルの壁の染み。上部にぽっかりあいた闇。そして聞こえるスタンダードジャズの音。。。
全てが味わいとなり、この空間が非常に独特で落着きのあるものになっていました。


これは決して、どんなにデザインをしても、技工を凝らしても作り出すことのできない空間です。
昨年、通称ゴータクビルで行った「ノモプロジェクト」の時もそうなんですが、空間デザインを生業にする者でありながら、どうしてもこういった類の空間が好きで仕方がないのです。でも好きなんだから仕方がないのです。わざわざ造り出さなくても強烈な個性を持った空間は数多ある。僕はそこに関わっていることに幸せを感じるのかもしれません。

正直、当日夜この空間に腰をおろし、このなんとも言えない落着きを感じた時には涙が出そうでした。
思い返せば、こういう感覚を味わうことはめったになく、どんなに名作とされる現代建築に行った時もほぼ皆無で、非常に数少ない良い空間体験を味わえてしまいました。
挙げるなら、「大谷資料館」「サグラダファミリア」「首都高速」。。。
う〜〜ん、ホントにあんまりありません。
闇、圧倒的スケール、技術そして時間。この辺が出会った時になんとも言えない良い空間体験をしているんだな、と感じているのかも知れません。
光、ヒューマンスケール、平坦さ、存在感のなさ。現代建築を説明するワードがこのあたりだとすれば、根源的に人間と付き合っていくものである建築とはズレがあると思っています。
まだこれ以上は上手く言えないので言いません。
自分が空間デザインに関わる意義はこのへんにありそうな、変な確信だけあるだけです。



最後に、このイベントに出品してくれた人形作家の戸田和子さんの作品です。
作品の善し悪しについては僕は正直わかりません。ただ、通常この類の作品は美術館やギャラリー内展示を前提に作られます。しかしこの作家さんは、この想定外の展示空間を非常に楽しんでいました。ましてや、途中で夕立ちが降り、ビニール袋をかぶる羽目になっても楽しんでいました。
こういう作家さんは好きです。
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宇都宮のこと、栃木のこと、街のこと、ロンドンのこと、建築のこと、不動産のこと、空間のこと、身体のこと、機能のこと、美術のこと、音楽のこと、映画のこと、妄想のこと、無駄なこと、予期しない出会い/組合せのこと、なんでもないモノゴトに惹かれます。
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